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2022年2月24日 (木)

自分史を綴る決意

 還暦を経験し、喜寿も過ぎ、そして今年73歳。

 65歳で現役を引退し、妻と2人で年金生活。これという趣味を持たない2人だが、玄関前の庭に季節季節で花咲く花壇を作り、前の公園に遊びに来る母子連れ、保育園の園児たち、前の道を通る近所の人たちに「綺麗」「素晴らしい」と言われて悦に入っている毎日を過ごしていた。

 ところが次々に襲ってくる新型コロナ騒動がご近所付き合いを一変させた。基礎疾患を多く抱えている身であるため、母子連れの子供たちや園児と遊ぶのを控え、近所の人との立ち話も挨拶程度に控え、かといって夫婦2人で出歩くこともままならない、まさに冬籠りである。

 この冬籠りが長くなると人間とは余計なことを考えるものらしい。

 「何のために生まれてきたのか」

 「今まで生きてきた価値はあるのか」

 「一生懸命生きてきたつもりだが、一体何が残っているのか」

 などを自問自答し、その回答がないから虚しさと無気力感が身を包む。「終末」が近づいている身としては余計にその感が強い。

 ここで妻が登場。この無気力感を叱責されるとともに「自らが生きてきた人生をもう1度思い出し、”生きてきた証”を見つけてみたらどう」というご宣託があった。

 なるほど! 中学時代に熱中したブラスバンド部の活動、高校時代の必死な受験勉強、毎日アルバイト漬けの大学生活、それに30年間の銀行員としてのサラリーマン生活(有難いことに、職業柄16回も転勤やら部署変更を味わい、それぞれの場面がすべて異なっていた)の「光り輝いていた」1コマ1コマを思い出し、「生きた証」を綴ってみようと決意した。著名人が「自伝」「自分史」を作るように!

 この先どのような社会になっていくのかよく分からないが、少しでも希望を持った素晴らしい老人夫婦であり続けるために!

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